USBのバーコードスキャナをMacにつないだときに、キーボードとして認識しようとするのはある意味正しくて、読み込んだ文字を入力するという動作はキーボードのそれとあまり差がない。何が言いたいかというと、バーコードで読み込んだデータ(たとえばJANならば13桁の数字)はキーボードで入力されたのと全く同じようにOSに渡されるわけで、もし日本語入力モードならば全角で入力されるのだ。実際にはバーコードに記述されている文字(数字)の後にキャリッジリターンが付加されているので全角で確定する。
ということは、入力する相手(アプリケーション)がバーコードスキャナでの入力を想定して作っていないモノでも入力装置として使えることになる。つまり、今回のように「Delicious Library」やよくあるPOSシステムや、図書館の貸し出しシステムや、レンタルビデオ屋さんの会員システムでなくても、例えばエクセルでもWebブラウザでもよいということなわけで、これは何か活用できるのではないかとしばらく考えてみる。13桁の数字を瞬時に入力できるというメリットが活かせるシチュエーションってどんなだろう。
試しにやってみたのは、Safariの検索フィールドに入力して見ることだ。つまりバーコードデータでGoogle検索をするわけだ。これが意外と面白い。その商品そのものズバリのページを見つけ出す確率がとても高いように感じる。普通の検索だとその商品のことに言及しているページがかなりの量検索結果として得られてしまう。検索結果がたくさんということはある意味何も得られていないことと同じで、ある程度絞り込まれてくれないと使い物にならないのだが、バーコードによる検索だと例えばメーカーの製品仕様のページだったり、オンライン販売の商品説明ページだったりがスバリと絞り込まれるのだ。マイナーな商品のほうがやっていて面白い。
「Delicious Library」は、Amazonを検索するくせに本とDVDタイトルとCDタイトル、そしてせいぜいゲームとソフトウエアくらいしか検索対象にならないようだ。(しかもソフトウエア例えばiWork06はゲームに分類される)つまり、電化製品やコンピュータ関連機器などは「Delicious Library」に取り込んでくれない。でも、Googleで検索するとAmazonのページも検索されるし、楽天のページも検索される。Amazonの検索フィールドにバーコード入力するとそれこそピンポイントでその商品のページが表示されるし、楽天の検索フィールドで同じ事をやると楽天中のショップから指定商品が全て(なのかな)検索される。ひとつ残念なのは「価格.com」がバーコードで検索しても何も得られないということだ。
ただ、この活用法が限定的であると言わざるを得ないのは、これから買おうとする商品のことを調べたいときには役に立たないからだ。手元に商品(あるいは少なくともそのバーコード)がないとバーコードによる検索はできないのである。ではどんな時に役に立つのかというと、オークションに出品するときに商品のスペックを調べたり、参考情報のリンク先として紹介するページを見つけるなどの場合だ。あるいは、最近はどんな商品にもホームページのURLが表示されているけど、それを見ながら手入力するよりはずっと手軽にその商品のページにたどりつけるかもしれない。さらにGoogleのイメージ検索をしてみると割とダイレクトに検索できる。
検索の例
ガーナチョコレートのGoogleのイメージ検索
クロレッツXPのGoogleのイメージ検索
なぜ、ガーナチョコレートとクロレッツXPなのかって?手元にそれがあったからという単純な理由だ。
「Delicious Library」に入力するのならばバーコードスキャナを買わなくてもiSightでできるけれど、バーコードを使って検索という今回の必殺技(そんな大げさな)はバーコードが無くては使えない。え?目で読んで手入力すればバーコードスキャナはいらないって?いやいや、少なくとも私は小さな字で書かれた13桁の数字を読んで手入力するような極めて困難な作業はごめん被りたい。同感でしょ?
さあ、いますぐバーコードスキャナを買いに走るのだ。どうせ買うのならばBluetoothのレーザスキャナを買ってその使い心地をレポートしてもらいたい。
2007年5月29日火曜日
バーコードスキャナの別の活用法
ラベル: Google, iSight, OtherSoftware
2007年5月27日日曜日
レーザバーコードスキャナをMacで使う
Mac対応を謳ってはいないけど、実は使えるという周辺機器というのが結構あって、USB接続の周辺機器に多い。いわく「なんとかクラス」に対応しているやつは、ドライバ無しでというかMacOSX標準のドライバで使用できてしまったりする。何が使えて、何が使えないという情報はそれほど多く出回っていないのでいわゆる「チャレンジャー」(別名「人柱」)になる必要があるけれど、試してみてうまくゆくとこれがとてもいい気分だ。
今回のお題は「Delicious Library」をもっと使いやすくするということで、バーコードスキャナを使えないかを試してみたわけだ。まずは、「Delicious Library」のおさらいから。「Delicious Library」は、自分が持っている本とかDVDとかゲームタイトルとかのデータを登録して管理しましょうというアプリケーションで、ここまでならばファイルメーカーとかで作ってもできそうだし、実際にかなり昔だけどCD-ROMのデータベースを作ったことがある。(そういうテンプレートがあったように記憶している)「Delicious Library」は実際のところぶっとんでしまうほどのすばらしい機能の数々が用意してあるのだ。
まずはなんといっても入力が秀逸。本やDVDのパッケージについているバーコードを読む。ただそれだけで、本の表紙やDVDのパッケージの画像と、タイトルから作者、発売日、値段、解説などとっても詳しいデータがほんの1・2秒で自動入力される。これらのデータはAmazonから引っ張ってくるのだけど、中には画像のないモノもあるけれど、ほとんどのデータが入手できる。この手軽さはほかに比べるモノがない。もちろん、自分でAmazonで検索をすれば得られる情報ばかりなんだけど、検索してコピペなんてやってられない。そのバーコードを読む仕掛けも秀逸で、今やMac miniとMac Pro以外は標準で内蔵しているカメラ「iSight」を使うのである。もちろん、外付けのiSightでも可能で、iSightの前に本やDVDのバーコード部分をかざすだけでよい。とはいえ、大型スーパーのレジみたいなわけにはゆかなくて、位置あわせがちょっとこつがいる。(このへんが今回のチャレンジにつながるわけだ。)
これだけでもとてもすばらしいのだが、さらに様々な機能があって、追加情報を入力することや自分のレイティングを付けたりすることができるのはもちろんのこと、同じテーマの作品をAmazonに探しに行ってリストアップしてくれたりもする上に、自分のライブラリからAmazonのマーケットプレイスに出品することも簡単にできる。マーケットプレイスに出品中のタイトルを画像入り説明入りで管理できるということ。さらには、貸し出しの機能もあって、アドレスブックから選んだ相手を貸出先として登録するとご丁寧にパッケージ写真に「貸し出し中」の帯を掛けてくれて、返却日の管理まで出来る。これならば、DVDを誰に貸したのかわからなくなったりすることがない。
さて、バーコードの読み込みであるが、iSightでの読み込みというやつはほとんどのMacユーザが機器を追加購入しなくてもすぐに使えるので、とてもよいアイデアだと思う。これがなくて、バーコードリーダを買うまではバーコードの下の番号を手入力では興ざめもいいところだからだ。しかし、真剣に大量な書籍などを処理しようと思うとiSightへ読ませる作業はわりと苦痛になる。(間違いなく腕は疲れるよ)そこで、バーコードリーダが欲しくなるのだが、「Delicious Library」を発売している「Delicious Monster」では、ソフトのライセンスと一緒にBluetoothのワイヤレススキャナの販売もしている。(ライセンスが$40、ワイヤレススキャナが$174.95)ちょっと国内でこの手のバーコードスキャナ(日本ではバーコードリーダと呼ぶことが多いようだ)を探してみると分かるが、この値段はそれほど高いものではない。しかし、そこはやはり海外からのお取り寄せになるわけで・・・。
国内でワイヤレスなバーコードリーダを入手しようとすると、「えっ」の「え」に濁点を付けたくなるほど高価だし、Macで使えるかどうかわからないときている。それなら、普通のバーコードリーダはどうだろう。たしかヤフオクあたりで手頃な値段の出品が多数あったように記憶しているけれど、と探したらほんとにたくさん出ている。ほんとに動くのかと思えるようなきたない中古から新品までいろいろだ。今回の使用目的としてはお仕事というわけでもないし、使えるかどうか試すということなので、できるだけ安く落札できそうなやつに入札をして、お世辞にもきれいとはいえない外観のレーザタイプのバーコードリーダを手に入れた。(落札価格は1600円送料は700円)これが、「Delicious Library」で動いてくれるとまことうれしいのだけど、はたして。
つないだ直後は、キーボードとして認識しようとして、例の「シフトキーの右のキーを押せ」なんていうメッセージがでたけれど、キャンセルしたら、ちゃんとBarcode Deviceとして製造元も認識している。早速、「Delicious Library」を起動して試すと、なんの問題もない。問題がないどころか、iSightに比べるとものすご〜く快適だ。バーコードの認識が「ピッ、ピッ」とほんとうに気持ちがよい。
少しだけ残念なのは、我が家の本やDVDはほぼ全て「Delicious Library」に読み込んでしまっているから、読み込む本やDVDが無いって事かな。本が好きでたくさんの本を持っていて、自分の蔵書リストを作りたいという方には今回のチャレンジはお勧めだ。でも、天井まであるような本棚が壁いっぱいにあるような気合いの入った方には、ワイヤレススキャナの購入を強く勧める。たくさんの本をMacのあるところまで持ってくるのは大変だからだ。ワイヤレススキャナを使えば、たとえばハシゴの上で本棚の本を降ろすことなく次々と読み込むことができるだろう。
「Delicious Library」は、トータルに見てもとても良くできているソフトウエアだけど、Mac版しか存在しないし似たようなコンセプトのソフトがWindowsにあるという話も聞かない。私はよくWindowsユーザをMacユーザにスイッチさせる際の切り札として、「Delicious Library」のデモを見せる。人によっては「すげ〜」って言ったまま口をあんぐり開けていたりするから楽しいね。
今回落札したバーコードリーダは下記のモノ。
どんなバーコードリーダでも大丈夫というわけではないと思うので、試してみようとして落札したり購入したりしたバーコードリーダが使えなくても暴れないでね。
参考リンク
私が今回試したバーコードリーダ(ヤフオク)
[OPTICON]USB接続レーザータイプバーコードリーダー(14)
Delicious Monster
http://www.delicious-monster.com/
ラベル: OtherSoftware
2007年5月25日金曜日
iPhoto + iWeb + iDisk
iLife '06にiWebが登場して、iPhoto 6にiWebとの連携機能が追加された時から、こういったことが簡単にできるようになっていて、そんなに新しい話題ではない。あくまでも、実例と言うことで「こんなことやりました」報告である。
私は、コンピュータやネットの仕事を通してあるキャンプ場のお手伝いをしているけど、わりと頻繁にある作業が、キャンプ場のガイドブックやキャンプ関連の雑誌や旅関連のキャンプ特集とかに掲載する写真を送ってくれという依頼だ。特に一昨年ドッグラン施設「わんこフィールド」をオープンしてからというもの、キャンプ場関連の雑誌に「犬関連」の雑誌からの依頼も加わった。今回あったのも、雑誌「ぴあ」の別冊「ペットとおでかけ」の「関東近県でペットと行けるキャンプ場ご紹介のページ」に載せてくれるというモノ。
キャンプ場ガイドのように小さな写真を載せるだけのモノならば、それほどの解像度も必要ないし、枚数もせいぜい1〜2枚。おきまりのいつもの写真を送ればいいし、毎年発行のガイドブックの場合などは「去年と同じでいいよ」でも済んでしまう。しかし、今回のような特集だったり記事だったりする場合は、それなりの解像度が必要だし、枚数も1〜2枚というわけにはいかない。4〜5点の写真をメールで送ってくれという依頼だけど、一方で700KB以上のデータ写真であることが望ましいという。ざっくり計算しても3〜4MBの添付ファイルって、メールの環境によっては送れなかったりするんじゃないか?。(メールボックスの容量が足りないなど)ほんとうは、いい写真がいっぱいあるから少し多めに送って先方で選んで、掲載内容にぴったりあった写真を使ってもらいたいとも思う。もちろん撮影したキャンプ場の写真はすべてiPhotoで管理しているから、そこから雑誌掲載に使える写真を選び出すのはたいした手間ではない。厳選したつもりだったけど14枚になってしまった。これでは、全部をメールでというわけにはゆかない。複数回にわけて送信というのもかっこよくない。(ちなみにiPhotoからのメール送信はとても簡単。送りたいメールを選んで、メール送信のアイコンをクリックするだけだ。)
簡単にできて相手にもわかりやすい方法はないかということで考えて、iWebに書き出すことにする。前回わんこの写真で一度やってみた手だけど、99枚という制限でやめたいきさつがあった。今回は枚数としては少ないからいいかもしれない。Web上でスライドショーで表示中の写真をダウンロードできることも確認できたから、すぐに「キャンプ場雑誌掲載写真」というアルバムを作って選んだ写真を放り込む。iWebの「写真ページ」を選ぶとiWebが起動、テンプレートを選ぶだけでスライドショー機能が用意された写真ページができあがる。
さて、ここで問題が。スライドショーで表示される画像ファイルをダウンロード(デスクトップにドラッグ&ドロップ)して確かめてみると、800×600でサイズは112KBだ。これだと解像度が足りない。そこでiDiskの出番となるわけだ。まずは、「書き出し...」でフルサイズイメージで全部のファイルを書き出す。デスクトップに「キャンプ場雑誌掲載写真」というフォルダを作って、その中に14枚のオリジナルサイズのままのファイルができあがる。このフォルダをiDiskのPublicフォルダにドラッグ&ドロップしてアップロード。そしてこのURLを外部リンクとしてiWebで作成するページに貼り付けて、ちょっと説明文でも書き加えれば、相手に通知するのはこのiWebで作成したページのURLだけで済むと言うことになる。このPublicフォルダのURLがわかりにくい。iWebの作成ページはその場で表示させることが出来るので、URLがすぐにわかるのだけど、iDiskのPublicフォルダのURLはどうなっているのか。そもそもPublicフォルダへのアクセスは、Macからだと相手の.Macメンバー名さえわかればいいので、あまり意識しない。Webブラウザからアクセスするためのアドレスはというと、.Macヘルプに記述がありました。「idisk.mac.com/メンバー名-Public」というのが正解。
完全に公開してしまうのなら、iWebで作成したページのURLだけを通知すればよいけれど、残念ながらここで公開してしまうと、前回ムービーを公開した時のように、.Macの転送量の制限を超えてしまうおそれがある。あのときのムービーほどファイルが大きくないから大丈夫かもしれないけれど念のために、パスワードで保護することにした。「システム環境設定」の.MacのiDiskのところで、「パスワードで"Public"フォルダを保護」にチェックを入れる。パスワードはもちろんログインパスワードとは別物だから、ひとに教えてあげることができる。
WebブラウザでiDiskのPublicフォルダにアクセスする実際のページをご覧いただけなくて残念だけど、下の画像のような感じだ。各行の右端にある下向きの矢印マークをクリックするとダウンロードできる。
これで、あとどんな雑誌から写真を送ってくれと言う依頼があっても、iWebで作成したページのURLだけを教えれば事が済んでしまう。写真を追加してゆくこともできるし、キャンプ場のWebページ上に「雑誌掲載用の写真を必要とする出版社の方へ」としてリンクを張ってしまってもいい。高解像度のファイルが必要ならば、メールで通知するという形ならさらに手間が減る。
インターネット上のWebスペースにファイルや画像をアップロードして公開、あるいは特定の人だけにパスワードを通知して共有するようなサービスは無料のもの有料のものを含めていろいろある。しかし、iPhotoとこんな風に連携したり、日本語の名前のフォルダごとドラッグドロップするだけで公開したりできる手軽で分かりやすいものは無いと思う。私がMacを選んでよかったと思う瞬間である。
もしもあなたがキャンプ場のオーナになって自分のキャンプ場に一台だけコンピュータを置くとしたらそれは間違いなくMacがよいと思う。
2007年5月19日土曜日
愛用のMac mini 分解ツール
旬な話でなくて申し訳ないが、Mac miniを分解するツールについて書いてみようと思う。Mac miniの発売以降、いろいろなメディアが分解の方法を伝えてきた。個人のサイトでも、身の回りの様々な道具で分解にチャレンジした記録がたくさん掲載された。ナイフやフライ返しなんてものあったし、お好み焼きのヘラという試みもされた。その後、ホームセンターで、スクレーパーと呼ばれるツールを買ってきて使ったというレポートが最も多かったように思う。Mac miniの分解ツールが付属したMookも発売されたが、あれはまるでお好み焼きのヘラ(というかもんじゃ焼きのヘラかな)みたいだし、ご丁寧に2枚ついていた。
肝心のアップルではいったいどんなツールを使っているのだろう。結論から先に言ってしまうと、掲載した写真のツールがアップルが使っているものだと思われる。
なぜ、アップルがこのツールを使っていると言い切れるかというと、このツールがMac mini 分解ムービーの中でも使われているし、Mac mini Fixit Guideにも登場するからだ。さらに、iFixitには、アップルの部品番号(922-6761)が付加されたツールとして紹介されているのだ。
Mac miniサービスマニュアルにも登場していて、この中ではこの工具のラベルのようなものも写っている。残念ながらこのサービスマニュアル(PDF書類)のダウンロード先は現在リンク切れとなってしまっている。
このツールはアップルの純正ツールとは思えないので、上記のMac miniサービスマニュアル(PDF)の写真のラベル部分を拡大して、なんとかブランド名や商品番号を判読して検索してみたら、アメリカではごく一般的なツールとして販売されているものだったわけだ。残念ながら国内では扱いがないので、アメリカの業者からオンラインで購入となったが、アメリカとカナダ以外には発送しないという業者がほとんどで、発送する場合でもたいてい商品自体の価格よりも、送料のほうが高くなってしまう。
それでもという方のために、検索しやすいようにラベルのアップを掲載しておく。
私の場合、アップルで使用しているのと同じものというところに意義を見いだすという変わった嗜好を持っているけれど、要はMac miniが分解できればよいとお考えの方のために、どんなツールを買えばいいのかポイントとなる点を押さえておこう。一番大事なのは、フレキシブルだということ。いわゆるスクレーパーというツールの場合、先端に刃がついていて堅い場合が多いし、厚さが厚めにできている。これだとMac miniを傷つけてしまうから、全体が十分たわむ柔らかさを持っていて、できるだけ薄いものがいいだろう。幅は38mm(1.5inch)というのが一般的だ。幅が10cmくらいあったほうがよいと書いているサイトもあったけれど、実際には38mmのこのツールで、左右1回ずつの操作でMac miniは簡単に分解できる。重要なポイントは、刃先をやすりで削って薄くするというところだ。これをしないと、ツールをMac miniの隙間に差し込むことができない。
実際に私がこのツールを使ってMac miniを分解しているところのムービーを作ってみた。
けっこう簡単に開くことがわかる。音も入っている大きなムービーはこちら。
そろそろ、PowerPCG4搭載のMac miniは保証も切れて、メモリーの増設や、光学ドライブやHDの換装にチャレンジしてみようかという方もいるかもしれない。ユーザが分解した場合には保証が受けられなくなるわけだけど、古くからのMacユーザならば、そんな脅し文句にビビルことなく、60万円以上するSE/30であろうとどんどん自分で分解してメモリー増設をしていたはず。臆することはない。
でも一応、Mac miniを分解する場合は自己責任でやって欲しい。怪我にも気をつけてね。
参考リンク
Mac mini 分解ムービー taking-apart the mac mini (how-to disassembly video)
http://www.smashsworld.com/2005/01/taking-apart-mac-mini-how-to.php
Mac mini Fixit Guide
http://www.ifixit.com/Guide/Mac/Mac-Mini/Upper-Case/82/1/Page-1/Upper-Case
2007年5月16日水曜日
目隠しをはずしたら感動が待っている?
新しい製品が、でるぞでるぞと噂されて、そのスペックにも「ああでもない、こうでもない」と、あまりにも盛り上がっていると、実際に製品が発表されたときにそのインパクトが薄れるどころか、がっかりすることさえあるかもしれない。今回の新しいMacBookがよい例とまではいわないけど。つい、昨日の昼まで「Sanata Rosa」とか「LEDバックライト液晶」とか、「12インチモデル?」とか、さらにはMac miniのアップデートがあるのではとか。そんな噂に加えて、発表のタイミング(どうして火曜日?)までしっかりと読まれてしまったところで発表されたのは、単なるクロックアップだけのマイナーチェンジだった。
いやいや、これはこれでとても魅力的な製品であることは間違いない。私などは、初代の(まぼろしの)MacBookProを使っている。1.83GHzのCore Duoだし、802.11n2も対応できない。それが、2.16GHzのCore 2 Duoにメモリーも標準で1GB積んで、DL対応のSuperドライブもついて、159800円だと?光学ドライブをコンボで我慢してHDを80GBでもよいよといえば、なんと139800円という価格だ。おまけに、HDを40GB増やしただけで20000円も価格を上乗せして、ブラックモデルのプレミア感を演出することも忘れていない。
そう、「なかなか」ではなくて「とても」魅力的な製品だ。少なくとも私はそう思う。これから一夜明けて、さまざまなブログでこの製品に対する反応が見られると思うけど、あまりに噂を聞き過ぎて、期待しすぎた場合には魅力的な製品も凡庸な製品と感じてしまうかもしれない。Jobsが未発表の製品情報の漏洩を神経質なまでに排除し、それらの出所を突き止めたり、そのためにブログの運営者を法廷に引きずり出したりまでしていることの意味はここにあるのだろう。このことは、少し前にいろいろなサイトでいわれたことなので、そう目新しいものではない。
Jobsが僕らに提供したいと考えている「新製品発表の感動」を余すことなく味わうには、しばらくの間目隠しをして耳栓をしておくという手段が有効かもしれない。新製品に関するあらゆる情報に目をつむるのだ。どんなあまい噂にも耳をふさぐのだ。そして、ポンポンと肩をたたかれ、おもむろに目隠しをはずし、耳栓を取り除いたときに、燦然と輝く製品の情報が自らの感覚に飛び込んでくる。そのときにはじめて「本当の感動」が得られるのかもしれない。
それでもねえ、もう少しなんとかならなかったかなあ。もう一ひねりというか、サプライズというか。
関連リンク
MacBook 製品情報 (アップル)
http://www.apple.com/jp/macbook/macbook.html
2007年5月11日金曜日
全地球規模の通信システム
ちょっと息抜きに映画の話でも。といいっても、最新の映画情報ではなくて古い映画の話だ。たまたまスカパーでやっていたある映画を見るととはなしに見始めていつしか最後まで見てしまった。これが面白かったので紹介する事にした。タイトルは「サベイランス/監視」で2001年に日本でも公開された作品らしいけど、私はいままで見た事が無かった。当時は、ネット上とかで話題になてったのかな。あらすじは、巨大ソフトウエア企業の社長であり、天才プログラマのゲーリーとガレージで仲間と会社を興して明日を夢見る若き天才プログラマのマイロとの、いわば天才vs天才の戦いを描いている。衛星を使った全世界規模な通信システム「シナプス」の実現を目指すナーブ(N.U.R.V.)という会社が、実は天才的なプログラマ達を監視していて、よいプログラムを書き上げたところでプログラムのソースコードを奪って殺してしまうとんでもない集団。しかも社長ゲーリーは、それを自分が書き上げたプログラムとしてプロジェクトに提供する。マイロはその天才的なプログラム技術を買われてナーブに抜擢された社長のお気に入りなのだが、その恋人も、ナーブが送り込んだスパイだった・・・。
と、6年前の映画のあらすじをここで詳しく書いてもしかたがない。ポイントは映画に出てくるコンピュータやらデジタルなガジェットやらが、たった6年前なのにかなり懐かしいということにちょっと驚いた。PowerBookG3がちらっと出てくるし、悪事をつきとめる糸口となる「保育所」にあるコンピュータは、レゴのような筐体をしているけれど、キーボードはどうみてもApple純正のキートップが黒い頃のものだ。外付けのCD-RWドライブやら、Palmやら確かにそういうのあったよねって物が沢山出てくる。
笑っちゃうのが、ゲーリーが盗んだプログラムのソースコードをマイロに見せて、マイロはちらっとソースを見ただけで「これはすごい、すごい圧縮率だ」とか言うシーン。ま、二人とも天才だからね。
結局、ゲーリーの悪事を暴露するために、「シナプス」を完成させた上で衛星を乗っ取り、世界中に一斉に放送をしちゃった上に「シナプス」のソースコードを公開してダウンロードフリーにしちゃうのだけど、ゲーリーが逮捕された後「すげえ、1秒間に400件のアクセスだ」とか言っている場所がいわゆるガレージなんだけど、どこぞのカリスマが世界初のパーソナルコンピュータを作り出したあのガレージと雰囲気がよく似ているんだな。アメリカのガレージってみんなあんな雰囲気なのかな。そういえば、ゲーリーっていう名前もそうなんだけど、これもどこぞの巨大ソフトウエア企業のあのひとをモデルにしているんだろう、雰囲気がよく似ている。
追記
まだ、何回か放送予定があるらしい。
ムービープラスの作品情報(放送予定)
2007年5月10日木曜日
MacOSXでドットインパクトプリンタを使う
「Macには対応していません。」という製品はちかごろめっきり少なくなってきているような気がする。Mac対応を正式にうたっていなくても、「実は使えます。」みたいな製品もあったりする。ところが、逆に全滅なのはドットインパクトプリンタの世界。MacOS9の時代には、EPSONやOKIの一部の製品が細々とでも使えていたのだが、MacOSXに対応しているドットインパクトプリンタは皆無となってしまった。
いまさらドットインパクトプリンタなんて使うの?という声も聞こえてきそうだけど、オフィスの現場では複写式の専用フォーマットの見積書や請求書や、宅急便の伝票などいまだに需要はある。というか、なんとか管理システムみたいなものをMacで提供する時に避けては通れないところといっていいかもしれない。では、どうするのか。そこだけWindows機を用意するというのもなんだかスマートじゃないし、業務の上でも操作が面倒になる。
MacOSXはUNIXがベースになっているOSで、その印刷システムもCUPS(Common UNIX Prnting System)というシステムに基づいている。このCUPSに対応しているプリンタドライバは結構な種類がいろんなところから提供されていて、MacOSXにも標準でいくつかのドライバが用意されている。メーカーがMacOSX用のプリンタドライバを用意してくれない場合でも、CUPS対応のドライバがあればいわゆるMac非対応のプリンタでも使う事ができるというわけ。MacOSXのCUPSについては、はやぐいさんが掲載している情報がとても詳しい。
今回も、それまでMacOS9で運用していた工事管理システムをアップグレードしてIntel iMacをずらりと並べる事になった。サーバはPowerMacG5だ。いままでは、PowerMac4400だったから隔世の感がある。ドットインパクトプリンタはOKIからEPSONのVP-4300に変えた。しかし、当然VP-4300にはMacOSX用のプリンタドライバはないので、CUPSで用意されているドライバで代替しようとのもくろみだ。プリンタを選ぶ段階で、メーカ指定を「ESP」にしてあげると、「EPSON 24-Pin Series ,CUPS v1.1」というやつがあるので選択するとプリンタを追加する事が出来る。
しかし、今回の使用目的のデータベースシステムからの印刷がどうもうまくゆかない(文字が不鮮明で使用に耐えない)ので、どうしたものかと、ネット上をさまよい歩いて見つけたのが、ESP Print Proだ。納期が近づいて、夜通しの作業を続けていた私はわらにもすがる思いで、DEMO版をダウンロードして試すと、いままでの問題が嘘のように快調に動作する。すぐさま、ライセンスを購入よかったよかったというわけだ。
下の画像は、プリンタ設定ユーティリティでプリンタを追加するところ。
ESP Print Proは、ユニバーサルバイナリではないけれど、Intel Macでも問題なく動作するようだし、今回はPowerMacG5(サーバ)にUSB接続したVP-4300をプリンタ共有して使うので何も問題がない。こういう、それまでは不可能だった事をソフトウエアの力で解決できたりするととっても気持ちがよい。これからも、UNIXで培われた技術やソフトウエアがMacOSXに移植されてくると、MacOSXがもっともっと使いやすくなってゆくだろう。とても楽しみだ。これもMacOSXになってベースをUNIXに変更したことによる恩恵ということだと思う。
残念ながらESP Print Proは現在では新規販売はしていないらしい。かわりに用意した後継のソフトウエアのCUPS Companion CDを使えという事らしい。ちなみに気になるお値段は$25だ。ユニバーサルバイナリにも対応したし、いままでの面倒なライセンス管理方式もやめてシンプルになったらしい。3100種類以上のプリンタドライバを提供される(Print Proは5400種類だったから減ったじゃん。ま、そのうち増えてくるんでしょうね。)ラインセンス方式がややこしくて、再インストールしたりマシンを変えたりするたびにライセンスキーを再発行してもらわなければならなかったのが、シンプルになるというのはほんとに助かる。
今回はドットインパクトプリンタだったけど、レーザプリンタやインクジェットなどでもMac比対応のプリンタが使えるかもしれないからあきらめずに試してみてはどうだろう。物理的にMacには接続できないようなプリンタも、Windowsに接続できるならばプリンタ共有でMacから利用する形でCUPSのダライバを使えば対応ができる場合もある。
うちの事務所内では、EPSON VP-2200にネットワークカードを仕込んでネットワークプリンタとして使っているが、MacOS9からMacOSXの移行に伴ってMacでは印刷ができなくなった。ネットワークプリンタなんだから、Macからも認識できそうな物なんだけど、ネットワーク上のプリンタの指定がどうやってもうまくゆかない。面倒なのでWindows機に設定を施してプリンタ共有で使っているが、なんだかスマートでない形になって効率の悪い事をしてしまっているのは、言ってみれば私の技術力のなさを暴露しているようなものなんだけど、結果的にMacOSXでVP-2200に宅急便の伝票印刷を実現できているからよしとするかな。
ラベル: OtherSoftware
2007年5月9日水曜日
iPhotoでスライドショームービーを作成
何をいまさらという感があるけれど、試しにではなくて目的を持ってムービーを作成するとあらためて気がつく点が多い。ムービーの作成と言えばiMovieと思いがちなところを、今回はあえてiPhotoで挑戦というか、iPhotoで出来ないかな?と思ってやってみたらとても簡単にしかもいい感じに出来上がりましたというのが結論。(結論を先に言うなってば)
今回の状況と最終目的はこうだ。iPhotoにわりとまとまった数のわんこの写真がある。それらの写真にはタイトルとしてわんこの名前が入力してあって、数は143枚だった。これは、私の顧客である富士すそ野ファミリーキャンプ場のわんこクラブに入会してくれたわんこ達の写真で、「わんこパスポート」というわんこの写真入りのカードを作るために使用したもの。これを、最終的にはWebに公開するのが最終目的だ。最初、iPhotoの共有機能で、iWebに書き出してそのHTMLソースに手を加えてWebサイトに公開すればと考えたんだけど、99枚までという制約があって挫折。2回に分けて出力した物を、ゴリゴリと編集すればなんとかなったのかもしれないけど、それだとあんまりスマートでないので、もっとMacっぽい手段はないものかと考えて、iPhotoにはスライドショーという機能があったから、ムービーへの書き出しができるのではないかと試したら以外と簡単だったというわけだ。
「わんこクラブ」という名前のアルバムを作って、そこに対象となるわんこの写真を放り込む。数は143枚。でもって下の方にあるスライドショーのアイコンをクリックすると、「わんこクラブのスライドショー」という名前のスライドショーが作成されて下のような画面に切り替わる。エフェクトや、トランジッション、そしてBGMとなる曲を選んで、試しに再生してみるといい感じ。
ここで、「ファイル」メニューの「書き出し...」を実行するだけで、QuickTimeのムービーができあがる。サイズは大中小から選べる。せっかくわんこの名前を登録してあるのだから、スライドショーの中に表示したいと思って、設定画面を見直してみると「タイトルを表示」というチェックボックスがあるので、こいつでいけそう。
そして出来上がったのが、こちら。(注意、結構おおきな音が出ます。しかもかなり長いです。)
しかし、こうやってWebに公開するところでちょっと苦労。普段WebサイトはAdobe GoLive CSで管理しているから、GoLiveのサイトデータに放り込んであげればどうにでもできるわけだし、過去に何度もムービーのWeb掲載はやってきた。今回様子が違ったのは、サイズが大きかったということ。なんと149MBというから、一昔前ならそんなものはアップロードしてはいけないサイズだ。そしてWebスペースにはその空きがなかった。
考えた方法は2つ。なんとかムービのファイルサイズを小さくするか、別の場所にアップロードするかだ。
サイズを小さくするには、いろんな手法があるけれど、写真をiPhotoからiMovieにドラッグ&ドロップして、書き出す際にムービーの仕様を設定してあげれば、ファイルサイズの調整はできる。だが、その方法には2つの問題があった。ひとつは、サイズを小さくすると画像が荒くなるということ。
そして、もうひとつはトランジッションとかタイトルの表示とかiPhotoではおまかせでやってくれた事を、いちいち手作業で実施しなければならないということ。143枚ともなるとトランジッションのレンダリングにかかる時間も半端ではないし、何よりも143回も名前を入力してテロップ表示してあげる労力は半端ではない。私には143頭のわんちゃんの名前をひとつも間違えないで入力できる自信はない。
別の場所にアップロードと言えば、こんな時に役立つのが.Macではないのか。
QuickTime Playerの「ファイル」メニューの「共有...」を開くと、下記のような設定画面が開く。
.Macへのアップロードはかなり時間がかかったけど、問題なくアップロードされ、ブラウザでのプレビューでもちゃんと再生する。そして、ソースを覗けばアップロードされたムビーファイルのURLがわかるから、それを使ってembedなりobjectなりのTAGを使ってWebページに貼付ければよいということだ。
ファイルのサイズを小さくするもう一つの方法として、DivXにコンバートするという方法も思いついて、試したら結構な品質を保ちながら40MBくらいにまで落とせた。しかし、DivXとかXivDとかのコンポーネントってみんなインストールしてある物なのだろうかという疑問が残って不採用になった。
ああ、またしても長文な記事になった。あんまり気合いを入れすぎると長続きしないし、何よりも記事を呼んでいる方の何割かはあまりの長文に辟易として、最後まで読んでもらえないのではないかとも思えたりもする。
追記:一晩経ったら、ムービーが表示できなくなっていた。アクセス数はそれなりにあったようなので、たぶん.Macの転送量の制限かなにかに触れたのかもしれない。転送制限のないところにムービーは移して、ムービーを直接ページに貼付けるのもやめました。自動的にダウンロードが始まってしまうからです。
2007年5月6日日曜日
WindowsでExposéを使ってみる
昨日の「Exposéの予想外な動き」には、たくさんのコメントが寄せられて、まさに予想外だったわけだけど、そのコメントの中でExposé をWindowsでも使えたらという話があった。私も、時々Windowsマシンを使用している最中にExposéを起動しようとしてスクロールボタンを押してしまうくちなので、まったく同感だ。
そこで探してみたら、すぐに発見。Macin'Blogさんがすでに紹介してる、TopDeskというソフトウエアがそれだ。さっそくダウンロードしてインストールしてみる。記事としては二番煎じと言うことになるが、私が感じたあたりを記事にしてみることにする。
そんなに長い時間使用したわけではないが、とてもよくできているソフトウエアだというのが総合評価。動作はExposéそのものだといっていい。ときどき動作がもっさりするときがあるけど、おおむねスムーズに動く。(そのマシンはP4 3.06GHzでメモリは1GB)日本語版もあるようなので、さらにそっちもダウンロードしてみた。下記がその設定画面。
デフォルトのホットキーはExposéとほぼ同じ。HOTSPOTの指定もできる。
アニメーションの指定やパフォーマンスの調整もできる。フリップ3Dにも切替可能。
このソフトにとても感心したのは、インストール後に再起動しなくてもすぐに使えるところ。このような機能を提供するソフトウエアの常として、再起動はつきものと覚悟してインストールしたら拍子抜けしてしまった。こういうソフトだと気軽に試して見ることが出来る。ちなみに30日間のお試しには制限機能はないので、全機能を試せる。$9.95のシェアウエア。日本語版は999円だ。
ソフトウエア自身にはExposéの文字もFilp3Dの文字もどこにもでてこないが、Webページの説明文には、しつこいくらいにExposé、Filp3Dの文字が躍っている。しかも、本来ならFilp3Dが使えないVISTA Home Basicでも、Filp3Dを可能にするところが売りらしい。ご丁寧にもMacOSXの表示もあってAppleのサイトにリンクまで張られている。一方、日本語のサイトにはどこにもExposéやVISTAの記述がない。日本ではそういうところに少し気を遣っているのかな。
参考リンク
TopDesk (OTAKU Software)
http://www.otakusoftware.com/topdesk/index.html
TopDesk日本語版 (ピーアンドエー株式会社)
http://www.panda.co.jp/products/topdesk/index.html
WindowsでもExposé!!(Macin' Blog)
http://doubleko.blog18.fc2.com/blog-entry-1204.html
2007年5月4日金曜日
Mac miniをブロードキャストセンターに
ブロードキャストセンターなんて言葉は今思いつきで作った言葉なので、そういうものが実在していたとしたらそれとは無関係の話です。複数台のライブカメラをMac miniで統合して、ネットに公開という話。「た〜にゃの部屋」の本館のほうをご覧いただいている方だと状況はわかっていると思うけど、我が家にはたくさんのライブカメラが設置されていて、それをWeb上で公開している。30秒に一度更新の静止画像のほかに少しカクカクはするけど動画も配信している。いちおう「た〜にゃTV」なんていう名前をつけていて、テレビっぽいフレームをくっつけて雰囲気を出したりしている。ありがちなんだけどね。それを実現しているのが、EvoCamというソフトでそいつをMac miniにやらせているというわけ。下のがその様子。
ライブカメラは全部で8台。その内訳はUSBのQCam 4000 Proと、パンチルができる PLANEX CS-MVTX01F、そしてAXIS 205 Network Cameraがそれぞれ1台ずつと、AXIS 2100 Network Cameraが5台。それらを、Mac mini上で走らせているEvoCamで画像を取得してWebサイトにFTPしている。動画は、EvoCamの特定のアドレスにアクセスするとあまり面倒な設定とかなしですぐにブラウザで動画を見ることができてしまうので楽ちん。公開は仕事のために複数取得している固定IPアドレスを割り当てている。どこまでが仕事でどこからが趣味なんだかいささか不明になってきている。実際にはダイナミックDNSによる運用でも問題はないはず。ルータで特定のポートをフォワードしてあげればいい。EvoCam側には、公開TCPポートの変更できるから他にWebサーバとかがあっても困らない。
ネットワークカメラはそれ自身がWebサーバになるので、本来は単体で同じ事ができるのでこんなことはする必要はないのだけれど、ネットワークカメラによっては動画を実現している方式に差があったりして中には、Windowsでないと動画は見ることができないなんてものもあるので、全てを統合できる意味は大きい。今は使っていないけれど、モーション検知や画像のメール送信にも対応しているほか、過去の静止画像を保存しておいたり、それらの静止画像をひとつのムービーにまとめるTimelapse Movieを自動生成させることもできたりしてなかなかの高機能ぶりだ。
このMac miniは、EvoCamのほかにデータベースの4D Serverも動作させてあって、独自の日記システム(もちろん猫日記だ)を公開するために使っている。この日記にMacネタを書いたりもしていたんだけど、猫にしか興味がない人が読んでいるかもしれないと思うと、あまりくどくどとMacな話題を展開してもということで、Macな話題はこの別館のほうに分離することにしたというのがここのサイトの始まりというわけだ。
話はそれてしまったが、このMac miniはとても働きもので、さらに外付けのハードディスクを接続してファイルサーバとしても使っていたり、iTunesのライブラリも置いてあったりして、かなり酷使しているといっていいかもしれない。それでもハングすることもなくノンストップで動き始めてもう1ヶ月近くなる。サーバなので、このMac miniを直接操作することはないから、キーボードもマウスも、ディスプレイもつないでいない。管理は、RemoteDesktopで行っている。
本来の目的は、猫バカサイト「た〜にゃの部屋」を充実させることだったんだけど、いつのまにかいろんな事の実験室みたいなことになっていて、いろいろなWebカメラを試してみたり、データベースのプログラミング技術を磨いたりしている状態だ。こういったことがいつか何かの役にたつ日は来るのだろうか。はなはだ疑わしい今日この頃だ。
Exposéの予想外な動き
MacOSXの様々な機能の中でも、私の大のお気に入りがExposéだ。ファンクションキー一発で、お目当てのウインドウを見つけることの出来るこの機能は、もはやこの機能がなかった頃のことが想像できないくらい毎日の作業の中で使用している必須の機能といっていい。Windowsしか使ったことのない人の前でやってみせると、ひっくり返りそうになるくらいびっくりしてくれる。VISTAにWindowsフリップ3Dという機能が搭載されたけど、はっきり言ってあれはいわゆる「こけおどし」だと思う。一見派手でかっこよく見えるインターフェースで革新的を気取っているだけで、よくVISTAの新機能の代名詞みたいな紹介のされ方をする割りには、実際の使い勝手はExposéの足下にも及ばないというのが、私の評価だ。
いまさら、Exposéのことをわざわざ取り上げなくても、Macユーザならばそのすばらしさをご存知のはず。それを、なぜ特に今回取り上げたのかというと、今日使用中にExposéが予想外の動きを見せてくれたのある。予想外の動きというとバグなのか?と思われそうだが、そんなものではなくて、ただちょっと意外でその後なんどやっても再現しないので、なんだか特別な物を見つけたような気分だったのだ。
その内容はというと、Safariで6枚のウインドウを開いていた時に、Exposéの「アプリケーションウインドウ」(F10押下に相当、私はMyghtty Mouseのスクロールボタンに割り当てている。)を起動したら、下のような画面になった。正直、何が起こったのか理解できなかったけど、起こっていることが理解できた次の瞬間にはすでに「こりゃ珍しい」ということでスクリーンショットを撮っていた。
何度やり直してもこうなるのだが、試しにと思って通常の状態の時にウインドウのひとつを少しだけ動かしてみた。サイズを変更したのではなくてウインドウの位置をほんの少し変えただけ。そしたら、再現しないで下のような、予想外ではない動作にもどってしまって、その後はこの楽しい(のか?)予想外の動きは再現しくなった。
だからなんなのといわれても、別にただそれだけのことでどうってことは無いのだけど、ちょっとお茶目な特別なものを見つけてしまったような気分で嬉しかったので記事にしてみた次第。
今回の件とはあまり関係ないけど、Exposéの動作がよく考えられていると思える機能が、マルチモニタで運用しているときの動作だ。Exposéが起動されたときの縮小されたウインドウのサイズと表示位置の計算は、各モニタ上ごとに独立して行われる。そのおかげで、ひとつのモニタではウインドウをたくさん開いている一方で、別のモニタ上では表示されているウインドウが少ないような場合には、ウインドウがたくさん表示されているモニタ上では(全てのウインドウが表示できるように)縮小された小さいウインドウが表示されることに対して、表示されているウインドウが少ないほうのモニタでは、ウインドウは縮小されてもより大きな状態をキープしているのだ。ウインドウがその表示されているモニタから別のモニタに表示縮小表示されてしまうことはないし、両方にまたがっているウインドウの場合だと、より表示面積が多いモニタのほうに縮小表示される。すべてが予想通りというか期待通りというか。考えてみればあたりまえのことだけど、そのあたりまえのことをきちんとやってくれているおかげでMacの操作は直感的で楽しいのだと思う。
Windowsでは、「どうしてそうなるかな」といった場面に遭遇することがわりと多い。
2007年5月2日水曜日
PowerMacG5が高値?
コンピュータに限らず、電化製品の類は「中古品」となると一気にその価値が下がってしまう。極端な話、開封しただけの中古でも半額以下になることも珍しくない。Windows機などはそんな感じだ。ところがMacとなると若干様子が違ってくる。
実は、今日メインで使っているPowerMacG5 Dual 2.0GHzをオークションに出品した。希望落札価格を25万円にしたら、2時間たたないうちに落札されてた。こんなに早く落札されると思っていなかったので、ちょっと「間違って入札」とか「悪戯の入札」が頭によぎった。しかし、ほどなく落札者から電話で連絡がはいり、杞憂だとわかる。落札された方は、買う気満々。メモリを2.0GBに増設している(512MB×4枚、256MB×2枚ははずしてある)とはいうものの、購入から1年近く経過しているわけだし、ここのところのメモリ価格の下落状況からすると、25万という価格はちょっと高めかと思いながらの出品だったのにこんなにあっさりと落札されると拍子抜けを通り越してちょっと不思議に思えて、落札者にそのへんの事情を聞いてみた。
データベースシステムの開発を主な生業としている私などは、MacOS9からMacOSXへの移行はずいぶん前にほぼ完了していて、最近はClassic環境もあまり立ち上げることもなくなって、近頃はIntelへの移行が課題と言うところ。ところが、デザインや出版、いわゆるDTPの業界では、いまだにMacOS9上でしか動作しないバージョンのPhotoshopやらIllustratorが必要だったり、フォントの問題があったりで移行がはかばかしくないらしい。お金さえ積めば、移行できるかというと下請けのデザイナーがまだ移行できていなかったり、逆に直接の納入先である印刷会社などが対応できていないので、そう簡単にはいかないらしい。
で、何が必要になるかというと、MacOS9が動くできるだけパフォーマンスが高いマシンということになる。一番のベストは、MDDなPowerMacG4 1.25GHz Dual(型番で言うとM9309JA)つまり、MacOS9による単独起動ができる最後のマシンだ。しかし、やはり製造終了してから数年経つ機種だけあってかなりの品薄で、需要に追いつかないらしい。しかたなく、MacOS9をClassic環境で起動できる機種の需要が高まっているというわけだ。IntelなMacProはClassic環境もサポートしていないから、PowerMacG5のできるだけ高性能なやつが必要とされているということで、たまたま私の出品したPowerMacG5がぴったりそれに合致したということらしい。
しかし、DTPな業界もこういうところで移行に手間取っていると正しい発展を阻害されてしまいかねないと思うのだが、一筋縄ではいかなくて、一番もどかしい思いをしているのはそれらの業界の中の人なんだね。いずれ、中古機種も底をつくのは時間の問題なのは自明であるからして、どこかで移行はしなければいけないんだろうけど。それが時期的に先になればなるほど、先進的なDTP関連のソフトウエアも思うように売れない&発展してゆかないという状況が続く。なんとかならないものか。
ラベル: PowerMacG5