このキャプチャ画像を見ると、iPhoneの画面にFAX(らしきもの)が表示されているが、iPhone宛にFAXを送ってもらっているわけではないので誤解の無きよう。といいながらわざと誤解を招くタイトルをつけているのも確かだ。実際にはMacで受信したFAXをメールでiPhoneに送っているだけで大したことはやっていないが、思いの外快適なFAX環境となったので紹介してみようと思う。
きっかけは、FAX受信用に使っているというかほとんどFAX専用になっているHPのPSC2450のインクがいよいよ切れて、印刷はするが白い紙が出てくるだけになってしまった。インクカートリッジを買いに行けばよいのだが、HPのインクカートリッジは高価だし何かひとひねりできないかと思いついたのはMacでのFAX受信。以前OS9の時代にもやったことがあるけれど、今回はホームサーバとして設置してあるMac mini(G4 1.25MHz Tiger)にやらせようということにした。こいつはモデム内蔵なので丁度よいし、ホームサーバというわけのわからないサーバの受け持つ役割としては最適なのではとひとり納得している。
FAXを受信する設定そのものは大したことはない。「システム環境設定」の「プリントとファックス」の「ファックス」タブで「このコンピュータでファックスを受信」にチェックを入れてモジュラケーブルを繋ぐだけ。これだけでFAXの受信ができるようになった。しかし、以前MacでFAX受信していたときもそうだったけど、FAXが届いていることに気がつかない事が多い。もちろん「このプリンタでプリント」にチェックをいれてプリンタを指定すればFAX専用機のように受信してすぐに印刷がされるけれど、それだとMacで受信するメリットのひとつである「不要なファックスDMの印刷を回避することで紙とインクの無駄をはぶく」ことができなくなってしまう。そこで、「メールの送信先」にiPhoneのi.softbank.jpのアドレスを入れて送ってみようということになったわけだ。これならば、大事なFAXの受信もタイムリーに対応できる。でも、設定していて気がついたのだが、設定するのは宛先のアドレスだけでどこにもメールアカウントや、メールの送信サーバの設定するところがない。案の定FAXが受信してもメールが届かない。ああ、きっとMobileMeのアカウントを持っている私は、Mailにアカウント設定をしておけばそいつが使われるのだろうと推測。やってみたら、うまくゆきましたという今回の話だ。
白状すると、実はこの時点ではメールで送られてくるのは「FAXを受信したよ」という通知だけなのかと思いこんでいて届いたメールに添付ファイルらしきものがついていてちょっとびっくりだ。よく考えればあたりまえで、「FAXを受信したよ」という通知だけだったらあまり役に立たないだろうと思う。添付ファイルはpdfで、受信したMac miniが指定フォルダに保存するFAXデータと同じモノだ。その添付ファイルをタップすると一番上の画像のように画面いっぱいにFAXの内容が表示されるので、すぐにどこからのどんなFAXなのかを把握できる。さらに、2本指でピンチすれば、下記の画像のように拡大表示できてかなり細かい字まで読めるから内容を完全に理解できる。これはすごいや。
タイトルだけで誤解して、iPhone宛にFAXが送ることができると思った人は少なからずいると思うけど、例えば出先でどうしてもFAXを受信する必要が生じたときにiPhoneの電話番号宛ではないけれど、自宅のFAX電話番号宛にFAXを送ってもらえば、即座にiPhoneで内容を確認できるのだから、「iPhoneでFAXを受信する」という言い方もあながち大はずれでもないと思う。iPhone単体で解決できては居ないけれど、アップル純正の製品とサービスで簡単に実現できているところは評価してよいのではにかと思う。残念ながら受け取ったFAXを印刷することはできないけれどね。
ちなみに、例として掲載したFAXは定期的に送られてくる「DELLからのお知らせ」だけど、実際にはじめてiPhoneに転送されたFAXは客先からの「検収明細書」と「お支払い通知」という、「これこれのお仕事の分の支払いをいついつするよ」というもの。私にとってはとってもうれしい内容のFAXでiPhoneでの記念すべき第一号の受信FAXとしてはこれ以上のモノはなかったのである。
「iPhoneでは○○ができない」といった話は多いけれど、こういった逆に出来ることで生活に役立つことやその役立て方の方にスポットライトを当ててゆくとiPhoneはとても大きな可能性を持っているということにあらためて気づくことになるだろう。もちろん、発売を待ちかねてiPhoneをいちはやく手にしているコアなユーザで特に古くからのMacユーザの皆様は、iPhoneの可能性というか、情報としてわかっていることだけではない部分に魂が共鳴していて、すでにiPhoneとそれを使っている新しい自分の未来に思いを馳せて居るのであろうと思う。
追記
ネットワークプリンタ宛に、メールだったかFTPだったかでデータを送りつけると印刷してくれるような製品があったような気がするのだが、私の脳内妄想だろうか。そんなインターフェース(もちろん可能ならBlueToothでもいいんだけど)でiPhoneから写真やPDFを印刷してくれる製品をどこか作ってくれないかな。FUJIFILMのPiviのような感じでコンパクトで電池駆動できて、そうだな欲を言えばPiviのような高価な写真専用フィルムだけではなくて、普通紙っぽくて熱転写でもいいから裏面がシールになっていて簡単なメモや表のようなものを印刷してシステム手帳に貼れたりなんてのはどうだろう。PostIt専用プリンタとかでもおもしろいかも。
2008年7月23日水曜日
iPhoneでFAXを受信する
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